2026年8月に2泊3日のアーユルヴェーダリトリートを糸島で行いました。海を見渡す高台で、真夏とは思えないような心地よい風に包まれて、穏やかで贅沢な時間を過ごしました。私が「リトリート」という言葉を初めて知ったのは、20代の頃です。当時、師事していたヨガの先生から「より良い人生を送るためには、年に2〜3回はリトリートへ行くといいですよ」と教えていただきました。20代だった当時は、頭では理解していたつもりでした。ですが、自分を取り巻く環境も変わり、年齢を重ねて体や心の変化と向き合う中で、その言葉の本当の深さを実感するようになりました。仕事や家事、介護などの家族のこと――日頃たくさんの役割や責任を背負っている私たちが、日常から離れ、色んな肩書きを手放して「何者でもない自分」に戻る時に、自分に対しての気づきはとても多いです。リトリートはただ体を休めるだけでなく、自分の感覚に意識を向けて、これからの生き方や人間関係を見つめ直す時間になります。今回のリトリートのテーマ:「眼精疲労の軽減」と「自律神経の調律」リトリートでは、その季節特有の揺らぎや不調をケアし、次の季節を健やかに迎えるための「テーマ」を毎回設定しています。日常の緊張から解き放たれて心身が深く緩むと、普段は忙しさで麻痺していた体のこわばりや痛みに、ふと気づく瞬間があります。かたく滞っていたものが巡り始める過程で、一時的に眠気や喉の渇き、だるさを感じることもあります。体の回復へのサインを受け止めて、水分をしっかりと摂りながらゆったり休んでいただく時間をとります。ご参加いただいた方の体調に合わせた食事は、その回復の過程をやさしく促してくれます。◆ 目に宿る「火のエネルギー(ピッタ)」を鎮めるスマホやパソコンの長時間使用に加え、夏の強い紫外線。現代人の目は常に酷使されています。アーユルヴェーダでは、目は「ピッタ(火のエネルギー)」と深い関わりがあると考えます。紫外線などの外的な刺激だけでなく、消化力の乱れや、辛いもの・味の濃いものの摂り過ぎなど、体に余分な熱を溜め込む生活も目の不調や頭の重さ、白髪や肌トラブルの一因になります。今回のリトリートでは、消化に優しい食事で内側の熱を整えつつ、ローズウォーターでのアイパックなどで心地よくクールダウンしていきました。◆ 呼吸を通して、自律神経をやさしく調律するもう一つのテーマだった「自律神経の調律」では、ゆったりとした深い呼吸を中心に、無意識に入っていた力みを少しずつほどいていきました。リトリートの始まりと終わりに撮影したお写真では、目元の強張りがふっと解け、表情がやわらかく、フェイスラインも驚くほどすっきり整っていました。内側が緩むと、自然と外側の美しさや巡りにも変化が表れます。「完璧にこなそう」と頑張り続ける毎日から、「手放すこと」を選び、自分を労わる時間にエネルギーを注ぐこと。言葉にするのは簡単でも、日常の中では一番難しいことかもしれません。だからこそ、環境を変えて自分を整える時間が力になります。アーユルヴェーダの目的は、「健康で幸せな人生を送ること」。これからも、季節に合わせて心と体を整えるリトリートを開催していきます。次回、秋のアーユルヴェーダリトリートは10月9日(金)〜11日(日)を予定しています。乾燥と冷えが気になる秋冬は、メンタルの状態も不安定なりがち。内側と外から潤いで満たされるような食事やセルフケアを個別にご案内します。少人数で行っておりますのでご興味がある方は、「お問い合わせ」からご連絡ください。先行でご案内さしあげます。